もしあなたが介護福祉の現場で働いている。
またはご自宅で家族の介護をしている。
という方であればしたこと、ありませんか?
「・・・なんか臭う?出たのかな? 」
とオムツの辺りをクンクンと嗅いでみたこと。
中には、何度となくコールを押しては
「ちょっと出てない?見て!!」
と言われるたびにオムツを開けてみても
結局何も出ておらず・・・。
始めこそ丁寧に「出てませんでしたね」
と伝えていても、繰り返される呼び出しに
イライラ、、、
そのうち「どうせまた出てない」という対応に
ならざるを得なかったという経験がある方もいるはず。
そんな手間暇をIT化でサポートしようというのが
2021年2月中旬にベッドメーカーのパラマウント社の
眠りスキャンと連携が始まったばかりという
株式会社abaの排泄ケアセンサー「helppad(ベルプパッド)」
(株式会社abaHPより)
どんな製品なのか、オンラインで勉強させていただきました。
すごかハウスケアの内田は排泄ケアのプロ中のプロ。
日本コンチネンス協会のコンチネンスリーダーなのです。
このヘルプパッドのすごさは、
おならと尿・便のにおいをセンサーが嗅ぎ分けること。
健康な方よりも寝たきりや病気がある方は、
臭いもお薬の種類や量、体調によって嗅ぎ分けにくい
人もいらっしゃいます。
この敷くだけヘルプパッドはその人のお尻周囲の臭いを
データとして蓄積することで、おならか尿か、便なのか。
嗅ぎ分けることができるとのこと。
そしてさらにそれをPCなどで分かりやすく
教えてくれるというもの。
出たんじゃないか?
という不確定な状態で何度となくオムツを
開けられる、、、ということも無くなり、
何度となくコールして出たみたい!と
言っていた方も、嘘ではなく本当に
出てた!!という事実も判明したケースも
あったとか。
効率化という点では約1/3にまでオムツ確認が
減った施設さんもあるということでした。
ただ、尿や便が出てからその臭いを
集積したものを本部のコンピューターへ送り、
分析からお知らせまでは15分程度かかるとのこと。
また患者さんが横向きであったり、
臭いのするものを腰につけている、、
つまり湿布を貼ってたりすると
正確な分析はできなくなってしまうそうです。
対象者としては要介護4・5など
介護度が高く寝返りが自立ではない方向けかも
しれません。
とはいっても1/3もオムツ開閉労力を減らせた
ということはですよ?
ヘルパーさんたちがいかにオムツ確認に
時間を取られているのか、、、。
特に夜勤時間
「漏らしてしまったら、、」
というヘルパーさんの不安も軽減できることでしょう。
そして私はこの製品に在宅ケアや病院での可能性も感じます。
夜尿症の方や、おトイレ回数が多く夜の不眠を
訴える患者さんに、泌尿器科で1週間貸し出して、
その方の排泄パターンを検査し、データをもとに
お薬の調整をするということも可能だと思います。
心臓のホルター心電図と同じ考えです。
患者さんの訴えは訴えで聞きますが、
ご自宅や日常の様子を口頭だけでは把握しきれません。
こうした「分析機能」はむしろ
医療現場や在宅でもとても役立つのでは
ないでしょうか。
だって介護しているご家族が
「何時ごろ、オムツ交換が必要か」
が排泄パターンからわかれば、
無駄に起きたり確認する必要なく
安心してその時間まで介護者のご家族は
眠ることもできるじゃないですか。
センサーで「出ましたよー」
というのを即時お知らせする機械としての
機能はやや劣りますが、
その方の排泄パターンを検査し、分析し
そのデータをもとに就業効率が減り、
患者さんのオオカミ少年性を疑うことなく
信頼のもとにオムツ交換ができたら。
介護がもっとあたたかなモノになる気がします。
株式会社abaのhelppad(ヘルプパッド)
https://helppad.jp/#/